生田絵梨花

乃木坂46の生田絵梨花 初主演ミュージカル『虹のプレリュード』を振り返ります

虹のプレリュード、フライヤー

生田絵梨花のミュージカルの出発点『虹のプレリュード』

今や日本の東宝系ミュージカルには欠かせない存在となった感もある生田絵梨花さんですが、彼女のミュージカル出演の原点と言える『虹のプレリュード』を振り返ってみたいと思います。

 

虹のプレリュードの上演された時期

時期的には唯一、大学受験のために休業して参加しなかった9枚目の後に、復帰してセンターを務めた10枚目『何度目かの青空か?』の発売日(2014.10.08)の直前の公演でした。

 

この舞台上演の初日にあたる2014年10月2日には、本体の乃木坂46はGIRLSAWARDSに出演、発売直前の新曲をセンター不在で封印せずに、アンダーセンター井上小百合が代役でステージに立ちました。その関連記事はこちらで→乃木坂46 井上小百合新曲10枚目『何度目の青空か?』のセンターを務める」

 

もうすでにこの頃から生ちゃんの超ハードスケジュ-ルは始まっていたんですね。

 

初ミュージカルは手塚治虫原作作品

生田絵梨花の初主演ミュージカルは、手塚治虫原作『虹のプレリュード』でした。

 

原作となった手塚治虫氏の『虹のプレリュード』は短編の漫画作品で『週刊少女コミック』(小学館)1975年10月5日号から10月26日号まで連載されています。

 

amazonではKindle版が入手できたの当時購入してみました。

 

虹のプレリュードKindle番表紙+ページ

 

短編で非常に短い作品で、1冊中に他4編が収録されています:

「虹のプレリュード」「カーテンは今夜も青い」「ベニスの商人」「孔雀貝」「白くじゃくの歌」

 

現在はDVDも発売されているほか、amazon prime videoでの配信もあります(課金あり)。

またBSスカパー!でも放映されています(2016年2月27日他)。

 

ショパンの『革命』が生まれるまでのストーリー

このストーリーはピアノの詩人と呼ばれる、フレデリック・フランソワ・ショパンの練習曲作品10-12(第12番)「革命」が作曲されるまでの有名なエピソードをもとにしています。

戦禍を逃れる形で祖国ポーランドを離れパリに新天地を求めたショパンはその後、二度とポーランドの地を踏むことはありませんでした。そのパリに滞在中のショパンが、祖国がワルシャワ蜂起に失敗して、ロシアに侵攻され占領されたという知らせを聞いて、祖国ポーランドへの熱い思いでこの作品を書き上げたと言われています。

この「革命」が生み出されるまでの経緯を題材としたのがこの「虹のプレリュード」です。しかしストーリーはあくまでも手塚作品としてのフィクションになります。

ここでひとつ気になるのは「虹のプレリュード」という作品名です。本来なら「革命のエチュード」としてもおかしくないのですが、ここでは作品中でショパンがルネに捧げた「変ホ長調のプレリュード」がどうやらこの題名につながっているようです。

 

生田絵梨花演じるのはヒロインのルイズ・コルドックという女性、実は彼の兄は音楽家を目指しワルシャワ音楽院に合格したのですが、心臓麻痺で急死してしまいます。その亡き兄・ルネになりすまして、兄の意志を継ごうとします。しかし音楽の才能に溢れているルイズなら、わざわざ兄になりすまさなくても、兄の意志を継ぐことはできるのでは?という疑問も湧いてきます。しかし当時は女性が音楽家を目指すことはかなり困難な時代だったのだろうと推測します。

 

手塚治虫の「男装の麗人」のヒロインが登場する作品には他に『リボンの騎士』がありますが、生田絵梨花の次なるミュージカル主演がその『リボンの騎士』で2作続けて手塚治虫原作のミュージカルになりました。

 

人物設定では、老齢の父に替わり、自らの意思で男装で兵隊に徴用される、ディズニー作品の『ムーラン』も思い起こさせるようなものになっています。

 

『虹のプレリュード』公演記録

虹のプレリュード、フライヤー

2014年の10月2日~5日 天王洲銀河劇場で上演されました。

原作:手塚治虫

演出・振付:上島雪夫

脚本・作詞:浅井さやか

音楽:かみむら周平

美術:松井るみ

プロデューサー:松田誠

主催:ネルケプランニング

 

出演:生田絵梨花(乃木坂46)

中河内雅貴、中村誠治郎、石井一彰

フランク莉奈、安崎求 他

 

出演者の中では、のちに乃木坂46の舞台『あさひなぐ』で小林先生(映画版では中村倫也)を演じる石井一彰氏(テレビドラマ『科捜研の女』にレギュラー出演中)が敵のロシア軍のイワノフ大尉を演じていて、素晴らしい歌声を披露しています。小林先生とのギャップに思わず笑ってしまいます。

 




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